コーヒーの抽出時間

コーヒーの抽出時間

 

抽出時間によって、コーヒーの味は変化します。

 

抽出時間とは、抽出にかかる時間です。
たとえば、ドリップコーヒーの場合「一投目(蒸らし)→二投目→三投目→……」のようにし、全体を「3分前後で抽出し終えること」が一つの目安になっています。

 

成分バランスは、時間に左右されます。
具体的には、抽出時間が短いと「酸味が強くなる」ことになり、抽出時間が長いと「苦味や雑味が強くなる」ことになります。

 

また、濃度調節の目的もあります。
プレス式(フレンチプレス)やサイフォンであれば水の量は一定ですが、ドリップやエスプレッソの場合には規定量を守ることがポイントです。

 

全体の濃度や成分のバランスが変化してしまうためです。

 

スポンサーリンク

 

時間による抽出成分の違い

コーヒーには、さまざまな成分が含まれます。
各成分の特徴には「酸味・苦味・渋味・雑味」などがあり、酸味と苦味とでは溶けだしやすさ(抽出されやすさ)に大きな違いがあります。

 

  • 酸味:短時間で出終わってしまう
  • 苦味、雑味:一定の濃度で出続ける

 

コーヒーの味は、濃度とバランスで決まります。

 

抽出時間が短すぎる場合には「酸味成分の比率が高くなります」ので酸味の強いコーヒーになり、長すぎれば「苦味成分と雑味成分の比率が高くなります」ので苦味が強いことに加えて雑味の多いコーヒーになります。

 

最適な抽出時間とは、各成分のバランスが最もよくなるタイミングです。

 

また、時間は温度に左右されます。
抽出温度が高くなるほどに苦味成分が抽出されやすくなりますので、温度が高いほどに抽出時間は短くし、温度が低いほどに抽出時間を長くします。

 

コーヒーの抽出は、バランス感覚が重要です。

 

抽出時間による濃度の変化

抽出時間は、濃度の違いにつながります。

 

たとえば、ドリップコーヒー。
ドリッパーから出てくるコーヒーは、基本的に「はじめは濃く抽出されて、徐々に薄まっていく」という特徴を持ちますので、濃度のコントロールに利用されます。

 

  • 短時間:濃いコーヒーになる
  • 長時間:薄いコーヒーになる

 

そのため、2杯以上の抽出にはサーバーが不可欠です。

 

サーバーには意味があります。
コーヒーサーバーを使わなければ「1杯目に濃くて酸味の強いコーヒー」が抽出され、「2杯目に薄くて苦味や雑味の強いコーヒー」が抽出されます。

 

2杯以上を抽出する場合には、必須アイテムだと言えます。

 

これは、浸漬式抽出でも同じです。
浸漬式抽出(フレンチプレスなど)の場合には抽出時間が短すぎれば「酸味の強い薄いコーヒー」になりますし、長すぎれば「苦味や雑味の強い濃いコーヒー」になります。

 

抽出時間が長くなるほどに、苦味と雑味の割合が高くなります。

 

雑味は親油性が高い?

コーヒーの成分は、大きく2種類に分類できます。
それが、親水性の高い成分と親油性の高い成分であり、嫌な苦味や渋味の原因となる成分の多くは親油性の特徴を持ちます。

 

  • 親水性:水に溶けやすい性質
  • 親油性:油に溶けやすい性質

 

酸味が抽出されやすいのは、親水性であるためです。

 

親油性の成分は、抽出に時間がかかります。
「親水性が善」で「親油性が悪」というわけではありませんが、親油性の特徴を持つ成分の中には強烈な苦味や渋味を持つものがあります。

 

  • コーヒーメラノイジンA:苦渋味を持つ
  • ビニルカテコールポリマー:苦味の強い重合物

 

もちろん、親水性の成分にも不味いものはあります。
しかし、親水性の不味い成分(有機酸やカフェー酸など)が舌に残らないのに対し、親油性の不味い成分はいつまでも舌に残ります。

 

そのため、親油性を持つ苦味や雑味成分は特に嫌われています。

 

泡(気泡分離)の重要性

コーヒーの抽出には、泡ができます。
これは、焙煎によって生じる二酸化炭素などがコーヒー豆に閉じ込められているためであり、お湯を注ぐことで気体となって出てきます。

 

  • ドリップ時にコーヒードームができる
  • エスプレッソにクレマができる

 

いずれにも、炭酸ガスが関わっています。

 

この泡は、コーヒーの味に影響します。
コーヒーの泡には「気泡分離」という性質があり、コーヒーの嫌な成分や微粉が気泡に吸着されるために雑味の少ないコーヒーになります。

 

ドリップで最後まで落とさないのは、気泡に吸着された雑味を落とさないためです。

 

しかし、気泡分離にも限度があります。
気泡ができるのはコーヒー豆に封入されていた炭酸ガスによるものですので、炭酸ガスが抜けきってしまえば気泡ができなくなります。

 

最適な抽出時間とは、気泡分離の効果が最大限になるタイミングでもあります。

 

まとめ

抽出時間は、コーヒーの味を変えます。
コーヒーの成分には抽出されやすいものとされにくいものがあり、特に酸味成分と苦味成分のバランスは顕著にあらわれます。

 

また、濃度の問題もあります。
ドリッパーには「はじめは濃く抽出されて、徐々に薄まっていく」という特徴がありますので、抽出時間は濃さへの影響力を持つことになります。

 

抽出時間は、コーヒーへの影響力の大きな項目です。

スポンサーリンク

TOPへ